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新潟のお米について

清酒に使われるお米は?

現在、日本国内では約300品種もの米が栽培されており、清酒はこれらの国内で生産された米から作られています。中でも、農産物規格規定で醸造用玄米と呼ばれる米は「酒造好適米」または単に「酒米」といわれ、それらは清酒造りに適した性質を持っています。

山田錦(やまだにしき)

山田錦は、数ある酒造好適米の中でも最高に米作りに適しているとされる、いわば酒造好適米の王者です。
酒造好適米として必要なのは

  • 心白が大きいこと

  •   ※心白 ― 酒造好適米の中心部にある、でんぷん質がまばらになっている部分。この隙間に麹菌が入り込んで菌が育成される
  • 雑味の原因となるたんぱく質の量が少ないこと
  • 粒に張りがあり、粒ぞろいがよく、粒そのものが大きいこと
この三点ですが、山田錦はこれらの条件を全て備えています。

その反面、倒れやすく、病気に弱いという特徴があります。
うまく育てるには土作りから病害防御、水の管理など、種まきから刈入れ時まで適切に対処する必要があります。
育成できる北限は、新潟県上越市あたりといわれており、約8割が兵庫県で栽培されています。

五百万石(ごひゃくまんごく)

「五百万石」は昭和32(1957)年、新潟で生まれました。
五百万石は父に「新200号」、母に「菊水」を持ち、それらの交配によって誕生しました。今では新潟を代表する酒造好適米となりました。
「五百万石」は、同年に新潟県の米生産量が500万石を突破したことを記念して名付けられました。

五百万石は、「麹を造りやすく、もろみになっても溶けすぎることがない」「清酒にしたときに味がくどくならず、すっきりした軽い清酒に仕上がる」「辛口の清酒に仕上げてもマイルドな味わいになる」など、酒造好適米として優れた特質を持っています。

一本〆(いっぽんじめ)

大変に美味しい酒ができると評判の五百万石ですが、生育段階では「稲が倒伏しやすい」、醸造段階では「精米歩合を高くすると砕けやすい」といった欠点がありました。
それを克服するべく作られたのが「一本〆」です。「一本〆」は「五百万石」を母に、「豊盃」を父にして生まれました。

耐冷性に優れ、高い精米歩合でも割れが少なく、吟醸酒などの原料米として使われています。 一時期は倒れにくくて作りやすい栽培特性を利用して、肥料を多用して低品質で乱造する向きが見られたため、現在では厳格な契約のもとで米質を維持した少量の栽培が行われています。

越淡麗(こしたんれい)

「越淡麗」は、酒造好適米の王者とも称される「山田錦」を母に、「五百万石」を父に、平成16(2004)年に新潟で誕生しました。
越淡麗の母である「山田錦」は、兵庫県で生まれた酒造好適米で、酒米の最高級品と評されています。しかし稲の生育できる北限が新潟県上越市あたりと言われており、新潟の北部で栽培することはできません。
お酒の消費量も、米の生産量も全国1位の新潟ですが、品評会に出品する大吟醸酒は、兵庫県で作られた山田錦を使わざるを得ないといった状況でした。

そこで、新潟でも栽培できる最高級酒米を目指して作られたのが「越淡麗」です。

15年の歳月をかけて作られた越淡麗は、山田錦の特徴である大きな心白と、五百万石の丈夫さ、両方の長所を兼ね備えた画期的な酒米となりました。
越後酒造場では2008年秋より、この越淡麗を使った商品「大吟醸 越乃八豊越淡麗こしのはっぽうこしたんれいを発売しております。
ぜひご賞味ください。

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