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製造工程(純米酒)

洗米・浸漬しんせき

洗った米をこしきに移す作業
↑洗った米をこしきに移す

精米を終わった米は、まだ糠や米粉が付着しているので、洗米機で洗います(洗米)。洗米中に、米は10%〜15%の水分を吸収します。

洗った米は、完全な蒸米にしなければなりませんが、ただ蒸せたら良いというものではありません。
おいしいお酒を造るにはこだわりがあります。米の吸水率が26%〜30%(各製造工程で吸水率が異なる)になるようにあらかじめ水温や米の品種、米の温度などを把握しておき、浸漬時間を予測し操作します。

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じょうきょう・放冷

蒸米を放冷機で冷やす作業
↑蒸米を放冷機で冷やす

50分間蒸します。蒸すことで米のでんぷんをα化(でんぷんの分子間に水分が入り、膨張する)し、麹菌を繁殖しやすくすることは もちろんのこと、軟らか過ぎないよう外硬内軟(蒸しあがった米は外側が硬く、内側が軟らかい)でお酒造りに適した蒸米に仕上げます。

蒸した米は、麹造りや仕込みに適した温度まで風を送って水分を発散させながら冷やします(放冷)。

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製麹せいきく

麹菌が繁殖した米
↑麹菌が繁殖しはじめると、だんだん白くなっていく

麹室内で蒸米に種麹菌(もやし)を散布し麹菌を繁殖させます。散布後室温を調整しながら24時間前後経過すると、繁殖を始めた麹菌はすりガラスのような白さに。これを「ぶんじ」という道具でくずしてかたまりをほぐします。(切り返し)

ほぐした蒸米は隣接した製麹室に移動します(もり)。蒸米は時間が経つにつれて、さらに白くなっていきます。

もり後、麹菌は次第に繁殖を増し、そのため温度も上昇していきます。2回の手入れ操作を行い室温や湿度等を調整しながら42℃前後を保持。麹が出来上がるまで静かに管理します。

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もろみ

もろみの入ったタンクと記録表
↑もろみの入ったタンクと記録表

酒母しゅぼ(もろみを造るために必要な元気の良い酵母が大量に培養されたもの)と仕込み水の入ったタンクに麹と蒸米を三段階に分け、だんだんと大量に仕込んでいきます。

一度に大量に仕込むと、酵母の増殖が追いつかず、雑菌のほうが優勢になり清酒固有の風味が損なわれる危険があります。発酵の具合を見ながら初添、仲添、留添という三段階に分けて仕込みます。これを「三段仕込み」と言います。

麹は酵素を生産し、米のでんぷんを分解してぶどう糖を生成します(糖化)。
またそれと平行して、酵母菌の働きによってぶどう糖がアルコールに変化します。
この発酵の仕方(並行複発酵)は、日本酒独特のものです。

純米酒はとめ、仕込み後、通常20日前後もろみ期間を経て、しぼられます。それまで毎日厳格な温度操作が行われ、アルコール分、日本酒度、総酸度などが分析され管理されます。

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上槽じょうそう滓引おりびき・濾過・火入れ

自動圧搾機
↑圧搾機

もろみの発酵が進み、アルコール度数が20%近くになると、発酵は終了です。発酵が終了したもろみは圧搾機で搾られ、清酒と酒粕に分けられます(上槽)。
上槽したままでは、まだ混濁物(おり)が残っています。滓引おりびきにより、滓をとりのぞき、濾過すると濁りの無い透明なお酒になります。

その後できた酒を加熱し、酒中にのこっている酵素を失活させます(火入れ)。

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熟成・貯酒

貯酒タンク
↑タンクに貯蔵されたお酒は、熟成を待ちます

加熱された清酒は、貯蔵によって熟成され、まろやかな酒に変化します。

また、定期的に貯蔵酒のきき酒が行われ、熟成具合などが官能検査によってチェックされます。

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調合・濾過・割水

調合室
↑この試験室で調合や成分などの分析を行います

お酒は、保存場所などによりタンクごとに風味が異なってきます。全ての酒を同じ味にするため、複数のタンクの酒を混ぜて調合します。安定した品質の清酒を供給するための、きわめて重要な作業です。

調合を終えた酒を濾過し、アルコール度数を調整するために水を加えます(割水)。

さらに、アルコール分、日本酒度、酸度、アミノ酸度などを測定し、商品の規格成分を確認します。

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瓶詰・出荷

ラベル貼りの様子
↑越後酒造場ではラベル貼りも手作業

ビン詰めされた清酒にラベルが貼られ、再び成分分析や官能検査など厳しくチェックされた後、皆様のお手元に届きます。



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